怪物投資家列伝ドッグ~ストップ高で退場!?編~
ロシアとウクライナの争いは一向に収まらず、世界的な株安を招いています。
とうとう日経は25000円を割れてしまいました。
我々が一昨年までとてつもない高値だと思っていた24000台へカムバック。
一年前、我々はこの目で日経平均30000円を見たはずなのですがまさか翌年にはこんな事態になるとは思わなかった事でしょう。
そんな戦争による大荒れ相場の中、一発デカいトレードを当てて爆益を願う投資家が一人いました。
「令和の怪物」「丸の内のバフェット」「カリスマヒール」の異名を持つドッグさんです。
元々昨今の脱炭素エネルギームーブメントでリチウムイオン電池が取り沙汰され、原材料のニッケルへの需要も高まっていました。
そこにロシアへの経済制裁、輸入禁止措置が乗っかり一気に高騰。
元々ロシアがニッケルを始めとしてチタンやプラチナも産出していたので、供給不安からとてつもない上昇が生まれたのです。
ここまでぶち上げているチャートを見てmonsterドッグさんが我慢できるわけがありません。
ロシア産原油解禁しろよ 世界滅びるよ。。 もっとやばいのがニッケルなんだよなぁ。こっちの方がロシア依存やばい。アルミニウムは作れなくなる。 https://t.co/6JAhB2qRnm
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月7日
ニッケルETFいきなり+34%
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月8日
いまはどう考えてもハイテク半導体よりコモディティでしょ pic.twitter.com/xVlnAtYoWz
しかし、ドッグ氏はまだ己の力を信じ切れていませんでした。
どんなに勢いあるものであったとしても、彼が買ったら上昇が急減速するということを。
俺がニッケル先物買ったら5分で▲30%喰らったんだが? コモディティってこんな値動きするもんなの??
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月8日
これがニッケル以上のとんでもない天井買い。
ドッグさんの買いを確認したかのような急降下爆撃チャートとなりました。
今年の元旦にドッグさんは初詣で厄払いをしたとか言ってましたがどう見ても厄が落ちている様子じゃありません。
今からでも遅くないからもう一度厄払いを受けに行くべきだと思います。
先物コモディティに手を出した結果
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月8日
現物取引しかできない状態でまだ良かったけど。。 pic.twitter.com/6dr6Nir3D2
結局このあとニッケルETFは奇跡的に建値まで戻り、ドッグアンチにはがっかりな展開になりました。
ところがパラジウムの方は流石にエントリーラインがウンコすぎたのか、全くの含み損ゾーンで終了。
このパラジウムの多大な損失がドッグさんに悲劇をもたらします。
とうとう不足金入金しろって通知来たけど、これやばいんか??
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月8日
明日パラジウム上がらないと死ぬ。。 pic.twitter.com/wAhgNJ9G5N
なんと資力を顧みず欲望の赴くままに信用取引や全力投資をやり続けた結果、ドッグさんに人生初の追証アラートが来てしまったのです。
相場歴3年、現物株より遥かにハイリスクな仮想通貨トレードも経験してきた男に動揺が走ります。
いや、特別な口座に入金しないといけないみたいなんだがその口座は開設していない。今から開設無理だし終わったわ pic.twitter.com/BkebBtRogy
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月8日
なぜ信用取引の話をしているのに先物オプション口座の開設の有無を持ち出してきたのか不明ですが、それほどまでに彼は焦っていたのでしょう。
追加入金できる余裕もない(本人談)ドッグさんはもはや祈るしかありません。
「明日、パラジウムが上昇して損失を帳消ししてくれますように・・・・」
その願いは神に届きました。
ニッケル意味わからん。▲20%で寄り付いてから、価格が動かない。。
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月9日
売れないと追証なんだけど pic.twitter.com/5bss6W79HI
ドッグさんは豪運、ならぬ豪不運の持ち主でした。
なんと前日プラスだったニッケルETFが謎の大暴落を起こしたのです。
いや、正確にいうとこれは大暴落ではありませんでした。
一見すると大暴落でストップ安、だと当初私も思っていたのですが事態はとても複雑怪奇でした。
なんと前日比大幅マイナスなのにストップ高で売買停止措置がかかったのです。なんじゃそれは!?
ニッケルETF、海外の商品取引所の値段と大幅に乖離したとかで基準が6152円から4082円に引き下げられてるね。そのおかげでストップ高張り付きだけど前日比-22%とかになってる。 pic.twitter.com/SlgQt2VXaX
— maisonkayser.bot (@rockhound_) 2022年3月9日
LMEでの取引キャンセルの影響か分からんけど、ニッケルETFの値動きの根拠となるBloomberg Nickel Subindexが前日比変わらずなので、7日終値3800円からの許容乖離幅いっぱいで4082円ってことなのかな。 pic.twitter.com/Id5y7rMQzk
— maisonkayser.bot (@rockhound_) 2022年3月9日
情報をまとめるとあまりにもニッケルの価格が上がりすぎたために全力空売りしていた中国の企業が窮地に立たされてしまい、中国政府が介在してアジア取引分の価格を全部無効にしたようです。
こんな超レアな状況に当事者として直面してしまったドッグさんはやはり世紀の怪物投資家、令和のトップエンターテイナーの素質があります。
なんておいしいんだドッグさん!!
調べたらストップ高なのに含み損・しかも売れないという、天文学的確率で発生する不幸に巻き込まれたみたい。一昨日昨日と急騰した価格は全て無効化されて、3日前の価格から寄り付き→即ストップ高→昨日入ったら俺は含み損。しかも売れないと追証の状況。宝くじ一等クラスの不幸を味わった。 pic.twitter.com/G2dPc03frD
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月9日
ニッケルが売れないとなると頼みの綱はパラジウムです。
しかしせっかくプラテンしたパラジウムも一筋縄ではいきません。
流動性が少ないマイナーETFのせいで売ろうとしても全く買い手がつかないのです。
脂汗を垂らしながらなんとかパラジウムを売り切ったドッグさん。
トラウマ銘柄が増えてしまったようです。
パラジウムETF買ったら板スカスカで売れなくてホントにしんどかったです。
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月9日
しかし、ニッケルがいつ売買再開するかは見通し立たず。
更なる追証の恐怖に駆られたドッグさんはついに塩漬けしていたアメリカ株を一気に売り出しました。
今日は爆上げしそうとプレ情報で見ました。昨日キャッシュを確保するために塩漬け銘柄を売り捌いてたのに、なんで今日。。。 いつも紙一重 pic.twitter.com/8mmDPZgETV
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月9日
耐えに耐えていたテスラ、シーリミテッド、MSCIなどを放出。
ナスダックホルダー達にとってこれほど嬉しいニュースはありません。
ドッグさんの売りを好感して、アメリカ指数は凄まじい爆上げを見せました。
S&P500 +2.57% 🟢
— 世界の株価チャート・ノート (@WorldChart_note) 2022年3月9日
NASDAQ +3.59% 🟢 pic.twitter.com/Q3UQEB0OvN
踏んだり蹴ったりのドッグさん。
10日もニッケルの価格は下落してしまい、とうとう堪忍袋の緒が切れます。
個人投資家代表としてニッケル事件の正義を問いただそうと東京証券取引所に問い合わせましたが・・・・思いっきり瞬殺されてしまいました。
先月は岐阜さんの東証来襲もあったし、JPX社員の苦労には頭が下がる思いです。
また基準価格変更して勝手に大安売り▲30%くらいにしやがったから東京証券取引所に電話した。ロンドン取引の価格に従っただけ、目論見に書いてある言われた。ロンドン取引所は売買停止してるんだから、価格操作の理屈おかしいって言ったら、忙しい言って一方的に切られた。納得できねえ〜
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月10日
生半可な気持ちでコモディティをいじると大変な事になる事はコロナショックの原油で皆思い知ったわけですが、あれから2年が経ちコロナバブル組も個人投資家内で大きな割合を占めるようになりました。
彼らに今回の事件を通してコモディティの危険性というものを示すことが出来たとしたら、ドッグさんもベテラントレーダー冥利に尽きると思います。
さて、ここで怪我の功名か一ついいニュースをお知らせしましょう。
この騒動においてドッグさんはSBI証券に先物オプション口座を開いたのです。
預かり金不足の警告出てる中で、先物オプションの口座開設申請したら同日に開設された。SBIの与信審査節穴かよ。
— ドッグ🐶@退場寸前投資家 (@dogisgodtrade) 2022年3月9日
ドッグさんは先物という新たな武器を手に入れました。
もし彼がプット売りなんてし始めた日には目も当てられないほどの大暴落が発生する事間違いなし。
相場関係者はますますドッグさんの手口に注目しなければならなくなったのです。
ドッグさんの先物デビューを当ブログは首を長くしてお待ちしています。